yukari_re's blog

その時思いついたことをつらつら。

姉の結婚 8巻(最終巻) 感想

 いきなり最終巻の感想を書くスタイルですみません。

姉の結婚 8 (フラワーコミックスアルファ)

姉の結婚 8 (フラワーコミックスアルファ)

 

 最終巻が出て居たと知り早速読みました。読み始めてから、「前巻てどんな内容だったっけ…」とすっかり忘れてしまって居たのですが、真木の離婚が成立したところからの話ですね。

 
ついに真木がヨリにプロポーズし結婚!という流れになるかと思いきや、邪魔が入ってまた心が離れてしまうという展開ですが、今までがもっと面倒な展開だったからか今回はすごくベタベタな印象でした。帯にデカデカと完結と書いてあったので途中までちゃんと終われるのか?ということに気を取られて読んでしまいました…。最後は駆け足気味で結末を迎えたのが残念だったような。今までいろいろな人物を巻き込んで進んできた話なだけに、その一人ひとりの後日談をもう少し盛り込んでも良かったのではという感じでした。
  
2011年の1巻発売から3年半で完結ということで、結構長めの連載期間でした。
最初のほうはいろいろあって恋することが怖くなってしまったヨリの目の前に、ヨリを心から愛するイケメン精神科医師の真木が現れるという話にドキドキしたものです。若かった。
最後まで読み切ったのですが、ご都合主義というか...。ベタな少女漫画の年齢を引き上げて、そこにドロッとしたもの(不倫なり妊娠なり)を織り交ぜて描いたという感じでした。しかもヨリはずっと受け身で、待っているだけ。待っていたら王子様が必ず迎えに来てくれたという展開。読む人によって好き嫌いが分かれる内容でした。
 
そしてもう一つ感じたのは、同作者の「娚の一生」を出てくる人物やエピソードを焼き直したような内容ではないかということ。「娚の一生」のヒロインであるつぐみは、大学教授である海江田に想われつづけ結婚したのですが、ヨリと同じくほぼ受け身。つぐみのほうが少し自分からアプローチしていた印象があったかな。多分こういう話を描くのが好きなんですね。
 
最後のほう、真木がヨリにプロポーズをするセリフに「苦しみさえも分け合える間柄を夫婦というのだと・・・」とありましたが、果たしてヨリは真木の苦しみを受け止められるのでしょうか。イマイチ説得力が無い感じがしました。というのも、ストーリー中ヨリは苦しみから逃げ続ける選択しかしてきていないのです。この言葉を持ってくるのなら、せめて最終巻中はずっと真木を信じきる展開のほうが良かったなと思いました。
 
 
最後まで買い続けて読みましたが、なんだか最後でフッと「もういいや」と思ってしまった作品になってしまいました。
 
おわり。
 
追記
表紙の装丁は全巻ステキでした。